札の読み方を調べてまとめてみた!おまけで各部名称の説明あり

多肉たち

今回は自分の覚え書き用も含めて、札の読み方を解説していきます。おまけで、各部位の名称も簡単にご紹介しますので、タニラーとの会話、ご自身のブログなどで解説する際の参考になればうれしいです。

手持ちの図鑑や、ショップのスタッフさんに直接聞いたり、インターネットなどで調べておりますが、素人で初心者なため、間違っていることや、捉え方の違いでうまく伝えられていない部分があるかもしれません。生暖かい目で見守っていただけると幸いです。メールによるご指摘やご教授もwelcomeです!

ちなみに、ラベル(札)を自作したい!って場合はラベルプリンターがおすすめ。売り物みたいにすてきなオリジナルのラベルが作れますよ。

【スマホ版】ピータッチキューブPT-P710BTの使い方・植物たちのラベルをつくりながら解説

パソコンでラベルを作りたい方は「【パソコン版】ピータッチキューブPT-P710BTの使い方・植物たちのラベルをつくりながら解説」の記事が参考になるかと思います。

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札の読み方

多肉植物の札

多肉の鉢に挿してある、この札ですが、生産者さんやショップによって大きさや素材、書き方も異なります。なので、ここでは基本的な部分をご紹介します。

基本の「き」

サボテン相談室さんの札を例にみていきます。基本的、最初に書かれている品種が雌しべ(母親)、×(クロス)の後に書かれているのが雄しべ(父親)です。「×」はバツ、かける、ではなく「クロス」と読みます。

この場合だと、アビカンス(母親)とピーコッキー(父親)の交配種ということになります。最後に「セッカ」とあるのは綴化であることを意味しています。

綴化や石化については、必ずしも記載があるわけではないので、もし、見た目で判断できなくて気になるようであれば、スタッフさんに聞いてみましょう。

サボテン相談室さんのクロス札

品種名が小文字でスタートしている場合

多肉植物の札の読み方を説明

lilacinaと頭文字が小文字ではじまっている場合、原種であることを示しています。リラキナの原種とザラゴーザSPノヴァの交配種という意味ですね。

交配種の場合は、大文字からはじまります。

E.

多肉植物の札の読み方を説明

エケベリア属であることを示しています。Echeveriaとフルで書かれていることもあります。

SP

多肉植物の札の読み方を説明

上で参考にした優木園さんの札を例に。species(種)の略です。原産地や名前が不明のものに付けられていることが多いです。SPの後ろの「ノバ」はラテン語でNEW(新しい)という意味。sp.nov.と書かれていることもあります。

ただ、SPノバは古い書き方になるようで、現在、ザラゴーサはクスピダータになっているとのこと。

var.

多肉植物の札の読み方を説明

variety(変種)の略です。ちなみに、この札がついていたエケベリアはこちらです。

多肉植物セトーサの変種

実・(実)

多肉植物の札の読み方を説明

実生(みしょう)であることを意味しています。葉挿しや、挿し木ではなく種から育った、ということですね。

fa.・f

forma(品種)の略です。斑入りや、綴化種のうしろに付けられていることがあります。

R・(R)

round(ラウンド)の略で、丸型ということを示しています。全体のフォルムのことなのか、葉のかたちのことなのか……?

E.pulidonis,Veracruz(R)はプリドニス,ベラクルス(ベラクルス地方のプリドニス(ラウンド))ということですね。

以下、手持ちの札がなかったんですが、よく見かけると思われる札用語を載せておきます。

hyb.

hybrid(交配種)の略。

ssp.

subspecies(亜種)の略。

cv.

園芸品種のことです。原種から選抜や交配して作出された品種になります。

栽培品種名は「国際栽培植物命名規約」に則ってつけられているようです。園芸店などでみかける「'〇〇'」(シングルクォーテーション)で囲って表記している札がそれですね。

多肉の札の読み方

例えば、花うらら(プリドニス)と月影(エレガンス)をクロスして日本で生まれた「花月夜」は「Echeveria 'Hanazukiyo'」と表記されます。エケベリア属の栽培品種「花月夜」と言う意味ですね。

ただ、花月夜はCrystalという呼び方もするので、シノニム(別名)として「Echeveria 'Crystal'」と表記されていることもあります。花月夜は日本生まれなので、「Echeveria 'Hanazukiyo'」としたいですね。

エケベリアなどの各部名称

ピーコッキー

まず、みなさんが必ず注目するロゼット。花のようにみえるのは、多肉の葉で(そんなこと知っとるわ!)まるで花びらのように重なる部分、その様子のことをロゼットと呼びます。

札の読み方を調べてまとめてみた!おまけで各部名称の説明あり

赤い丸でかこった部分はパウダー(白粉ともいいます)が取れてしまっている状態です。指でさわったり、なにか当たったりすると、取れてしまいます。時間が経てば復活するようですが、買うときに吟味する際、触らないようにしましょう。

うっすらと縦に線というか、筋のようなものが見えますかね……?これがキールです。よいサンプルが手持ちになくてすみません。「肩」と呼ぶこともあります。

多肉のキールの説明

おわりに

多肉の札には、和名や品種、学名など記載されているので、慣れないうちはなんのこっちゃ……?でした。でも、基本を知ることで、読み解けるようになっていくので、ちょっと賢くなった気分になります(笑)

品種名が旧名で書かれていたり、そもそも札がないとか「エケベリア属」とだけしか記載がないものも、よくあります。そういったものは「札落ち」と呼んだりすることもあるのですが、わからないものはわからないものとして、育てていくのがよいと思います。

札落ちした品種に関しては、園芸ショップの方や多肉農家さんでもわからないと聞きます。潔く、名無しで管理していきましょう。

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