あなたは、ハーフサイズカメラについてこんな疑問がありませんか?
- どんな写真が撮れるの?
- 現像したらどうなるの?
- ハーフサイズカメラのデメリットは?
- 購入するときに気をつけることはある?
フルサイズカメラの『倍』撮れるハーフサイズカメラは、旅行(今はコロナ禍で難しいけど)やお散歩はもちろん、撮影の練習にももってこいなんです。
今回は私が愛してやまないOlympus PEN-FTを例に、どんな写真が撮れるのか、現像したらどうなるのか、ハーフサイズフィルムカメラのデメリットは?そんなあなたの疑問にお答えしていきます!
Olympus PEN-FTについて詳しく知りたい人は以下の記事をどうぞ
関連記事: 私がはじめて買ったハーフサイズ一眼レフカメラOlympus PEN-FT
ハーフサイズカメラとは?
ハーフサイズカメラは、通常の35mmフィルムを使って、フィルム1枚分の面積を半分に分けて撮影するカメラです。
通常の35mmフィルムカメラだと、1枚のフィルムで1枚の写真を撮りますが、ハーフサイズカメラはフィルム1枚で2枚の写真が撮れるようになっています。
図で説明するとこんな感じ。
通常の35mmフィルムカメラだと、フィルム1枚のサイズは24mm x 36mmです。ハーフサイズカメラでは、このサイズを半分にして24mm x 18mmの写真が撮れます。
ということはつまり、36枚撮りフィルムだと72枚くらい撮れることに。
とはいえ、72枚撮りきるのは案外大変だったりするので、私は24枚撮り(48枚)フィルムを使用しています。
ハーフサイズなので、普通に構えるとファインダーは縦の構図になります。なので、写真も縦長になります。
現像するとこんな感じで縦になります。
もちろん、カメラを縦にかまえて撮影すれば、横向きの写真になります。私はこの縦の構図が好きなので、横で撮影したことはほとんどありませんが、横向きの写真を撮影したければ、カメラを縦に構えましょう。(脇はしっかりしめて!)
ハーフサイズカメラのメリット・デメリット
メリット
たくさん撮影できる
1本のフィルムで2倍の写真を撮れるので、フィルムの節約になります。旅行やイベントなどで、たくさん撮りたいときに便利!
コンパクトで持ち運びが楽
基本的にハーフサイズカメラは小型で軽量なものが多いので、持ち運びが楽です。とはいえ、PEN-FTは一眼レフなのでまあまあ重量あります。そこがいいんですけどね。
写真の整理が楽しい
フィルム1本でたくさんの写真が撮れるので、フィルムの現像や写真の整理をする楽しみが倍増!
デメリット
写真の解像度が落ちる
ハーフサイズなので、1枚あたりの写真の解像度が少し落ちます。大きく引き伸ばしたい写真には不向きです。
構図の工夫が必要
通常のカメラとは異なる縦長になるので、構図を工夫する必要があります。でも、これは楽しみのひとつでもあります。
ハーフサイズカメラのフィルムを現像するときに気をつけること
現像に出してCD-Rに焼いてもらうとデータが下の画像のような感じになります。
お店のスタッフに、ハーフサイズのカメラで撮影したことを伝え、一枚一枚にしてもらうよう事前にお願いしておくか、あとで自分で加工(トリミング)しましょう。
もちろん、そのままでも組写真みたいでおもしろいです。撮影時に、組写真を意識して撮ると写真にストーリーが生まれ、いつもと違った表現ができます。
画角が縦長なので、最初、慣れるまでというか感覚をつかむまでに少し時間が必要かもです。この縦長の中に、被写体をどうおさめるか……。どこをメインにもってくるか……試行錯誤しながら撮影するのも楽しみのひとつです。
デメリットは、先にも書いたけど解像度が低いという点。そもそもフィルム写真にデジタルカメラのような、鮮明さを求めるのはナンセンスですが、少なくとも大きく引き伸ばして見せることは想定されていないことを覚えておいてくださいね。
ハーフサイズカメラ購入時に確認すべきポイント
基本、中古フィルムカメラを買うときと同じようにチェックしていけばいいのですが、ハーフサイズカメラは一般のカメラとはシステムが違うことが多々あります。
フィムが装填されていないと作動しないカメラや、電池が入っていないとシャッターが切れないカメラなどがあります。お店の方に必ず使い方を聞いてから作動チェックをしてくださいね。
オークションで購入する場合は、不明点を必ず質問して、きちんと回答してくれる出品者か、フィルムカメラに詳しい出品者を選ぶ必要があります。
たとえば、キヤノンダイヤルはフィルムがセットされていないと、ゼンマイの巻き上げができません。さらに、露出計のチェックには電池が必要です。
ぜひ、以下の記事も読んでみてくださいね。
関連記事:【保存版】中古フィルムカメラ購入ガイド
MR-9電池の代替品
MR-9電池は、フィルムカメラに使用されていた水銀電池のひとつで、特に1970年代から1980年代にかけて製造された多くのカメラや露出計で使われていました。
1.35Vという安定した電圧を供給できるし長寿命ってことで重宝されていたんだけど、環境への配慮から生産が終了し、現在はアダプターなどを用いて使用する必要があります。
関東カメラサービスさんのアダプターを使用して、1.55Vの銀酸化亜鉛電池(SR44など)を使う方法が一番おすすめ。電圧を1.35Vに調整してくれるので、古いカメラでも問題なく使用できます。
以前、1.5Vのアルカリ電池(LR44など)をアダプターなしで使っていたことがあるけど、電圧が異なるためか露出計が不安定でした。
ハーフサイズカメラの特徴と現像まとめ
フィルムがまだまだ高価だった1960年代前後に製造され、通常の倍撮影できるということで、一気に流行したハーフサイズカメラ。金属製ボディのものが多く、重厚感と高級感があります。持っているだけで、とてもワクワクした気持ちになるんです。
その後、フィルムの価格も廉価になり、ハーフサイズカメラのメリットだった倍撮影できるという恩恵も薄れ、さらにデジカメが登場したことで低コスト化がすすみ、ハーフサイズカメラだけではなく、フィルムカメラの需要がだんだんとなくなってきました。
それでも、フィルムカメラで写真を撮るときの、あの高揚感はデジタルカメラでは決して味わえないと思っていて。撮影しているときも、なんていうか、特別な瞬間を感じます。
OLYMPUSのPEN-FやFTだと、4万~5万くらいするので、フィルムカメラをこれからはじめるという人には、少しハードルが高いかもしれないけど、コンパクトで値段もかわらしいハーフサイズカメラはたくさんあります。
CANON DEMIシリーズだと、1万~2万円くらいで手に入るかもしれません。ぜひ、お手頃価格のハーフサイズカメラを手に入れて、お散歩へでかけてみてください。きっと何かが変わります。