やっぱり欲しい!旧東ドイツのカメラ PRAKTICA

ニッチなカメラに書こうかと思ったんですが、プラクチカはシリーズで結構出ていて、意外と持っている人(ファン)が多いのではないかと思い、通常の記事にしました。

シャープなデザインのPRAKTICA(プラクチカ)

「PRAKTICA(プラクチカ)」は旧東ドイツのカメラです。見切れていますが右が「PRAKTICA NOVA 」、左が「PRAKTICA MTL5B」です。

2台ともeBayで購入しました。たしか4,000円~5,000円くらいだったと思います。カチッとしたシャープなデザインがカッコイイ、お気に入りのカメラ。世界中でヒットしたみたいなんですが、日本ではほとんど見かけません。

レンズはどちらもM42ねじ込みマウントです。それぞれレンズマウントの右横にある、斜めのボタンがシャッターです。この位置にシャッターがあるカメラは他にもあった気がしますが、これ、意外と押しやすいです。なんでも、人間工学に基づいて設計されているとか。

PRAKTICA NOVA
Meyer-Optik Görlitz Domiplan 50mm F2.8

レンズはこんな感じで「ゼブラ」(縞々)と呼ばれるタイプ。アグレッシブなデザインですよね。

シャッタースピードは、1/2、1/4、1/8、1/30、1/60、1/125、1/250、1/500秒とB。外側のリングを持ち上げて回し、赤いポッチを数値に合わせます。

colorのリングは、フィルムリマインダーのようです。クルクル回ります。たとえば、モノクロフィルムをセットしたのであれば、リングを回して、イラストを巻き上げレバーにある赤いポッチに合わせておくって感じで使います。

ゴム引き布製のプレーンシャッターです。

PRAKTICA MTL5B
SMC Takumar  55mm F1.8

金属ボディにブラックレザーがかっこいい、プラクチカMTL5B。

こちらのPRAKTICAにはSMC Takumarをセットしています。いろいろ付け替えて使っていたので、買ったときに、なんのレンズがついていたのか忘れてしまいました……。

ちょっと見にくいんですが、斜めシャッターの上にあるのが「TTL絞込測光レバー」。露出を計るときに、このレバー(というかスイッチですかね)を押し込んで絞りを絞る仕組み。novaにはありません。

こちらは金属幕なので、布幕と違って素材劣化による不具合の心配がなく、長く使えそうです。

MTL5B フィルム装填時の注意点

フィルムのセットに少々戸惑います(苦笑)ワイヤーホルダーを目にしたときはどうしたもんかと思いました。でも、慣れれば楽ちん。

通常のカメラでのフィルム装填は、裏蓋を開けたまま一回巻いて、きちんと巻き取られるのを確認するんですが、このカメラでそれをやるとフィルムガイドから外れてしまって、フィルムが斜めに入ってしまうことがあります。

ワイヤーブラケットの位置を正しくセットすることと、裏蓋を閉めてから巻き上げるようにしましょう。

はじめのうちは、フィルムが巻き取られるのを目視で見届けないと不安で、一度蓋を開けて確認していました。どうしても不安な人は、一度開けて巻き取られているか確認してもいいかと思います。

第二次世界大戦後の東西分裂に揺れたPRAKTICA(プラクチカ)

NOVAのほうには裏に「Made in Germany(East)」の文字。その上に薄く見えるのはペンタコン公社のマークです。エルネマン塔といいます。紛れもなく旧東ドイツ製です。

ペンタコンとは(Wikipedia)

一方、MTL5Bのカメラの底には「MADE IN GERMAN DEMOCRATIC REPUBLIC」とありますが、ペンタコン公社の表記もマークもありません。(本体のどこにも)

ベルリンの壁の崩壊が1989年11月。プラクチカLシリーズの第4世代になる、MTL5Bが発売されたのが1985年。

プラクチカは1989年12月の出荷が最後のようなので、ペンタコンの表記もマークもない、手持ちのMTL5Bは、壁が崩壊し、ドイツが統一された直後に製造された個体なんでしょうかね。

ペンタコン公社は1990年に消滅していますし。だとするとある意味、貴重なカメラといえるのかも。

ほんと、カメラの歴史は面白いです。

関連記事