栗林(Kuribayashi)のフィルムカメラ「Petri 2.8 COLOR CORRECTED SUPER」


海外オークションで落札したフィルムカメラ「Petri 2.8 COLOR CORRECTED SUPER」。あまりメジャーではないと思うし、手に入りにくいかもしれないけど、お気に入りのフィルムカメラなので、ちょっとだけ紹介していこうと思います。

栗林のカメラ「Petri 2.8 COLOR CORRECTED SUPER」

栗林(Kuribayashi)のフィルムカメラ「Petri 2.8 COLOR CORRECTED SUPER」

Petri 2.8 CCSは、1959年に栗林カメラ工業株式会社で製造されたレンジファインダー機。Orikkor1:2.84.5cmレンズを搭載しています。表面は、コーティングされていないように見えるテッサータイプ(アンバーコート)。

届いたときの状態は良さそうで、二重像も生きていました。だけど、ファインダーは暗め。うーん。こんなものなのかなあ。とりあえず、撮影してみないことには始まらない。

ということで、試し撮りした写真がこちら。

栗林(Kuribayashi)のフィルムカメラ「Petri 2.8 COLOR CORRECTED SUPER」で撮影した写真

私の撮影が下手ってのも大いにあるんだけど、決してシャープな写りではないので、カチッとした写真が好きな人には、物足りなさを感じるかも。

栗林(Kuribayashi)のフィルムカメラ「Petri 2.8 COLOR CORRECTED SUPER」で撮影した写真

どれも幻想的な写りになってしまっています……(苦笑)ぜんぜん参考にならないですね。よくいえば、クラシックな写り。

栗林(Kuribayashi)のフィルムカメラ「Petri 2.8 COLOR CORRECTED SUPER」で撮影した写真

後ろ玉が曇っているのかな……。

栗林(Kuribayashi)のフィルムカメラ「Petri 2.8 COLOR CORRECTED SUPER」で撮影した写真

このカメラ、特に探していたわけではなく、たまたま海外のオークションサイトを見ていて、なんとなく目に止まったから買ったという(苦笑)衝動買いのなにものでない。

でも、触ったり、よくよく見ていると、なかなか気の利いたカメラだということに気が付きました。

栗林のカメラ「Petri 2.8 COLOR CORRECTED SUPER」

ペトリカメラはとことん国産にこだわり、ニコンに対抗(?)して低価格で勝負しましたが、大企業の波に押しつぶされ、70年代には倒産してしまいます。電子機器を採用していなかったことも、支持されなくなった理由のようです。バッテリーを必要としないので、何かトラブルが起こった場合に修理できる!(かもしれない)優秀なカメラなんですけどね。時代の流れには逆らえなかったみたいです。

栗林のカメラ「Petri 2.8 COLOR CORRECTED SUPER」

少し見えにくいんですが、手前(BODY側)がピント:F8で2mくらい、真中のリングが絞り:F2.8〜F22、レンズ側:シャッタースピードB〜1/300秒です。

自社製のペトリカーペルMXシャッターを搭載。

栗林(Kuribayashi)のフィルムカメラ「Petri 2.8 COLOR CORRECTED SUPER」カーペル文字

レンズは3群4枚構成。フレアが発生しやすいので、晴れた日に外で撮影するときはフードを付けたほうが無難かも。

上から見たデザインが格好いい。ASA(ISO)は800まであります。といっても、メーターがないので、実際には飾りみたいなものです。

栗林のカメラ「Petri 2.8 COLOR CORRECTED SUPER」

いや、正面からでもなかなか素敵じゃないか。

栗林(Kuribayashi)のフィルムカメラ「Petri 2.8 COLOR CORRECTED SUPER」を正面から

本当は、純正のケースが付いていたんだけど、気がついたらカビが発生していてダメになっちゃいました。ショック……ケースがあるのと無いのとでは、テンションが随分違いますからね。

カメラって速写ケースにはいっていると、めちゃくちゃイケメンになるので買うときは、少々高くても速写ケース付きにしています。

あと、純正のレンズキャップ。これもかなり大事!

栗林のカメラ「Petri 2.8 COLOR CORRECTED SUPER」

中はとてもきれい。

栗林のカメラ「Petri 2.8 COLOR CORRECTED SUPER」
栗林のカメラ「Petri 2.8 COLOR CORRECTED SUPER」

ビューファインダーを覗くと、視差補正付きのフレームがあります。レンジファインダー(左)、小さい!こんなんでよく光を取り込めるもんです。赤い飾りが、ちょっとLEICAを彷彿とさせますなあ。

まとめ

フルメタルボディで、何気に重たいし、おそらく、万人受けするフィルムカメラではないんだろうけど、どうしてか、こういった機械的なデザインのフィルムカメラが好きで(苦笑)レンジファインダーカメラにハマっていたときに、買ったはいいけど、どうにもうまいこと撮影できなくて、結局、写真はあまり撮っていません。

栗林(Kuribayashi)のフィルムカメラ「Petri 2.8 COLOR CORRECTED SUPER」の上部

持っているだけで満足しちゃうタイプのフィルムカメラになってしまいました(苦笑)国産であることにこだわり、すべての部品を自社で生産し、高機能なのに低価格というドツボにはまり、倒産してしまったペトリ工業。とても残念だけど、今でも世界中のコレクター心をくすぐるカメラであることは間違いないです。

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