【高卒資格なし主婦】私が在宅翻訳者をやめた理由

あることがきっかけで、在宅フリーランスになる!って決めて、会社員を続けながら、寝る時間も削って勉強し、晴れて在宅翻訳者になったあともしばらく二足のわらじで続けていた翻訳の仕事をやめた理由を書いていこうと思います。

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私が翻訳者をやめた理由

翻訳講座にも入会し、やっとの思いで翻訳者になったにもかかわらず、どうして辞めてしまったか。少し雑な言い方になりますが、「他の翻訳者には敵わない」と思ったからです。英語力や学歴、経歴でという意味ではなく、「翻訳という仕事に向き合う姿勢」が、です。

翻訳、または英語が好きで仕事にしている人は、仕事(翻訳)をしているときが一番落ち着く。といいます。「楽しい」じゃないんです。「落ち着く」んだそうです。

そこには、いろんな意味があったのかもしれませんが、「ヤラれた」と思いました。

私も英語は好きです。それなりにお金も時間も使ってきました。英会話学校やオンライン学習、書籍などなど、トータルで200万円くらいは使ったし、翻訳者になるために、3、4日風呂に入らず、家族のことも放ったらかしで自分なりに夢中で勉強しました。

でも実際に翻訳者となって、仕事を受けて、翻訳業をやっていくなかで、違和感を感じるようになったんです。

翻訳の仕事には向いていないんじゃないか

夫さまに話したら「仕事なんだから、向いてるとか向いていないとか、そういうのは甘えだよ」と言われました。それはわかっているんですが……。

なにかモヤモヤしながらも、なんとかしばらく続けていたんだけど、しこりだけが大きくなっていき。「こんな状態のまま翻訳の仕事は続けられない」と思いながらも、ズルズルとやめられず、正直、惰性で案件を受けたときもありました。

今思えば、コンコルド効果ってやつですかね。訳文は荒れ凡ミスが続き、次第に仕事が減っていき、断ることも多くなり、そのうち打診もなくなりました。

コンコルド効果とは?

すでに投入したリソース(時間、金銭、労力など)が無駄になることを避けるために、合理的ではない意思決定をしてしまう現象のこと。

今の自分にできることは何か

翻訳者として続けていくべきか、動けるうちに方向転換して別の道を選ぶか。それなりに葛藤しました。即断できるようなことではなかったです。

そして決定的になったのは、翻訳講座の講師の言葉でした。

「好きっていうレベルを
マネタイズのレベルに持っていくには
やっぱ自分の好きなこと、本当に好きなこと
人が見てなくても、どうしてもやってしまうこと
睡眠時間を削るってことが
全然苦もにならなくてやってしまう。
それぐらい好きなコア。
それと、やれること。

この言葉を見て(聞いて)私は翻訳者をやめる決断をし、翻訳者向けのオンライン講座はじめました。翻訳者の世界をもっと広げたいと思ったんです。翻訳支援ツールの使い方を教える講座だったんですが、この先、もっといろんなことをやってみたいと思っていました。

翻訳者が得意なのは英語だけではないはずですから。言葉に対する情熱、考える力、リサーチ力、そして好奇心。

余計なお世話と思われる方もいらっしゃるでしょうが、私はこういうかたちで翻訳と翻訳者に関わっていく道を選びました。

「翻訳者ではない自分」を見つけた

フィルムカメラで撮影した写真(大久野島)

同時に、WordPressのオンライン講座もやりました。

これがすごく楽しくて。サポートが大変だったけど、感謝されることも多く、めちゃくちゃやりがいがあったなあ。

WordPressどころか、ブログも初めてって人もいて、それこそ手取り足取りの講座だったけど、自分の勉強にもなったし、ほんと、やってよかった。できればまたやりたい。

まさに、これが私のステージだと思ったんですよね。舞台に立つ役者ではなく、それを支える照明であり、小道具であり、音響スタッフでありたいなと。

正直いうと、何度か「翻訳者に戻りたいな……」と思うこともあったんですが、改めて自分を俯瞰したとき、私の目指す先は、翻訳者ではないと確信してからは翻訳者に戻りたいとは考えなくなりました。

今これを読んでいるあなたが何かにモヤモヤを感じていたり、今の仕事に違和感を覚えているなら、それは新しい道を探るタイミングなのかもしれません。

かつて私がそうだったように。

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