パンを食べるのに、自分で小麦を育てるの?って話し

なかには、そういった特殊スキルをお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、一般的にはできませんし、そんなスキルは持っていません。

これは仕事にも言えることで、すでにできているものを買う、もしくは、すでにできている人と一緒にやる。これが一番手っ取り早い。

一時期、パンを焼くのにハマってたんだけど、ちょっとこだわってて。レーズンやりんごで酵母からつくってました。この酵母をおこすのに1週間以上かかるんです。で、そこからパン種をつくるので、さらに1週間ほどかかります。

さらにさらに、捏ねて、1次発酵、2次発酵があって……と、一体いつになったらパンが食べられるんだって感じですよね(苦笑)

粉と水の配合みたいなのを変えてやってみたり、材料も通販や専門店であれこれ購入してみたり。発酵具合や焼いてみた結果をメモにとって、試行錯誤を楽しんでやっていました。

趣味だったら、どんなに時間がかかってもいいし、好きなだけ時間をかけて、自分が満足するまでやればいいと思います。

だけど、仕事になるとそういうわけにはいかないわけで。いや、いいんです。時間とお金に余裕がある人は、勉強と習得にたっぷり使って、どっぷり浸かっても。(韻を踏んだ!?)

たとえば、私が翻訳者に翻訳支援ツールを教えるオンライン講座をはじめたのが、2016年なんですが、当初オンラインで翻訳支援ツールを教えている講座っていうのが、ほとんどなかったんです。ただ単に、市場調査をやっていないって噂もあるけど……。

とはいえ、翻訳業界の動向は、特許事務所や翻訳会社の求人情報を見ればわかるし、翻訳仲間からリサーチして、これから必ず必要になるスキルだっていうのを確信したので、とにかく、早く立ち上げて、困っている、悩んでいる翻訳者の方たちへこの講座を届けよう!ってことで、70%~80%くらいの完成度でサービスをスタートしました。

あっという間に5年がたち、コロナの流行で在宅ワークやリモート勤務が増え、対面でのセミナーや勉強会が、中止になったり、縮小されたりで私たちの生活がガラッと変わりました。そんな中でも、私の働き方や私たちのやっているオンライン講座は、幸い、なにひとつ変わりませんでした。

あのとき、躊躇せずに在宅ワークをスタートしてよかった、早くからオンライン講座をはじめていてよかった……と心底思っています。

スピードは本当に大切。どれだけスピード感をもって、失敗という名の無駄撃ちができるか。なんか矛盾しているような気がしないでもないけど(笑)

どんなにいいコンテンツやサービスを持っていても、100%の状態になるまで!って、せっせと自己満足でやっていたのでは、誰かに先を越されてしまいます。自分たちのサービスが浸透して認知されるまでに、時間もかかりますしね。

自己流や独学でやたら遠回りして、時間がかかっていたことも、「すでにできているものを買う、もしくは、すでにできている人と一緒にやる」っていうのをやってみると、間違いなく仕事の幅が広がるし、今より前に進めるんじゃない?っていう話しでした。

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