2026年8月、Googleマップに「マップに相談」という機能が日本でも登場しました。

名前のとおり、Googleマップに人へ聞くような感覚で相談しながら、お店や場所を探せる機能です。
これまでは、
「広島 カフェ」
「広島駅 ランチ」
「広島 工務店」
のように、短いキーワードで検索することが多かったですよね。
でも「マップに相談」では、
「広島駅の近くで、ひとりでも入りやすくて、ゆっくりできるカフェはある?」
「駐車場があって、サボテンの種類が多い園芸店を探して」
「自然素材の家づくりが得意で、土地探しから相談できる工務店は?」
といったように、自分が求めている条件を文章のまま伝えられます。
お店を探す側からすると、かなり便利そうな一方で、店舗や事業者側から見ると、これまで以上に気になることがあります。
「Googleから、自分のお店はどんな店だと理解されているんだろう?」
ということです。
私は普段からGoogleマップでお店を探し、ローカルガイド(現在レベル6)として写真や口コミも投稿しています。
自分のオウンドメディアでは、お店やイベントの記事を書いていますし、以前は全国のフリーマーケットやマルシェなどの情報を扱うWebポータルサイトで仕事をしていました。
現在は、中小企業や小規模事業者のWebコンテンツ、Googleビジネスプロフィールの整備にも関わっています。
つまり、
お店を探す側。
情報を発信する側。
お店側の情報を整える側。
この3つを見る機会があります。
この記事では、その目線から「マップに相談」でお店探しがどう変わりそうなのか、地域のお店や小さな事業者が今考えておきたいことをまとめました。
Googleビジネスプロフィールそのものの設定や、登録したままになっていないかの確認については、別の記事で詳しく書いています。
今回の記事ではそこを繰り返さず、AIが間に入ってお店を探すようになったとき、情報の伝え方はどう変わるのかに絞って考えてみます。
Googleマップの「マップに相談」とは?

「マップに相談」は、Googleマップ上でGeminiに質問しながら場所を探せる機能です。
おすすめの場所を探したり、気になる場所について詳しく聞いたり、さらに追加で質問したりできます。
これまでのお店探しは、
検索する
↓
候補を見る
↓
写真や口コミを確認する
↓
公式サイトを見る
↓
条件に合うか自分で判断する
という流れが中心でした。
もちろん、この探し方がなくなるわけではありません。ただ、「マップに相談」では、その比較や絞り込みの一部をAIが手伝ってくれます。
- 駅から近い
- 駐車場がある
- 子ども連れでも利用しやすい
- 静かに話せる
- テイクアウトできる
といった複数の条件を、一度に相談できます。
たとえば、

「事前予約なしで誕生日ケーキが買えるケーキ店」と入力すると、

こんな感じで予約をしていなくても、当日誕生日ケーキが買えるお店をピックアップしてくれます。

ただ「ケーキ店です」と登録しているだけでは、少しもったいなくて。
今回のように「事前予約なしで誕生日ケーキが買えるお店を探して」とGoogleマップに相談されたとき、Google側が「このお店なら条件に合いそう」と判断できる情報が必要になります。
「ホールケーキの当日販売があります」「予約なしでも購入できます」といった具体的な情報を、Googleビジネスプロフィールや公式サイトなどに掲載しておく。
AI時代のGoogleマップでは、お店の情報を登録するだけでなく、“どんなときに選ばれるお店なのか”まで伝わる状態にしておくことが、これまで以上に大切になってきます。
「広島 カフェ」から「こんなお店ない?」へ

繰り返しになりますが、私が一番大きいと思っている変化がここです。
以前なら、
「広島 カフェ 一人」
「広島 カフェ 駐車場」
「広島 カフェ 落ち着く」
と何度か検索していたものを、
広島市内で、ひとりでも入りやすくて、駐車場があって、ゆっくりできるカフェを探して
と、そのまま聞けます。
植物ショップなら、
広島で多肉植物が多くて、初心者でも相談しやすい園芸店は?
工務店なら、
広島県で、大工さんと直接話せて、自然素材の家づくりが得意な小さな工務店は?
こんな聞き方も考えられます。
ここで見られるのは、単に「カフェ」「園芸店」「工務店」であるかだけではありません。
誰に向いているのか。
何が得意なのか。
どんな場面で利用しやすいのか。
こうした条件まで含めて探される可能性がある、ということです。
「検索順位が何位?」だけでは見えにくくなる
これまでMEO対策というと、「○○+地域名で何位?」という話がよく出てきました。
もちろん、従来のGoogleマップ検索がなくなるわけではないので、順位を見る意味はあります。
ただ、「マップに相談」では少し事情が違っていて。
質問の内容が人によって変わるし、Googleの回答がユーザーごとにパーソナライズされる場合もあります。
つまり、
Aさんには候補として出る。
Bさんには別のお店が出る。
ということも十分ありえます。
これからは、「うちは(検索順位)何位ですか?」だけではなく、「Googleは、うちをどんな店だと理解しているんだろう?」
という視点も持っておきたいところです。
気になるのは「AIに選ばれる」より「どう理解されているか」

「Ask Maps対策」
「AIに選ばれる店舗になる方法」
と聞くと、新しいSEOテクニックが必要になったように感じます。
でも、現時点で私はそこまで複雑に考えなくてもいいと思っています。
まず見たいのは、Googleがそのお店について判断できる材料が、ネットにあるか。
たとえば園芸店。
園芸用品・植物を販売しています。
としか書かれていないお店と、
多肉植物・塊根植物を中心に取り扱っています。初心者の育て方相談にも対応。店舗前に駐車場あり。
と書かれているお店。
人間が読んでも、後者の方がどんなお店なのかわかりますよね。
AI向けの特殊な文章を書くというより、自分たちのことを具体的に説明できているか。
まずはそこです!
口コミは「星の数」だけではなく、中身にも注目したい

「マップに相談」では、Googleマップに蓄積された口コミなどの情報も回答の材料になります。
となると、気になるのは口コミの「内容」です。
たとえば同じ星5でも、
よかったです。
という口コミと、
初めて伺いましたが、スタッフさんが育て方を丁寧に説明してくれました。多肉植物の種類も多く、初心者でも選びやすかったです。駐車場も店舗の前にありました。
という口コミ。
後者には、
- 初心者でも相談しやすい
- 多肉植物が多い
- スタッフの説明が丁寧
- 駐車場がある
という情報が含まれています。
お店を探している人にとっても、こちらの方が判断しやすいですよね。
ただし、
「多肉植物が多いと書いてください」
「初心者にもおすすめと書いてください」
「星5でお願いします」
と誘導するのは別の話。
口コミ対策のために文章を書かせるのではなく、具体的な感想を書きたくなる体験が実際にあることの方が大切です。
私なら「お客さんがGoogleマップに聞きそうなこと」から逆算する

ここからは、小さなお店でもすぐできます。
自分のお店について、お客さんが「マップに相談」で聞きそうなことを5〜10個考えてみます。
カフェなら
- ひとりでも入りやすい?
- 駐車場はある?
- 子ども連れでも大丈夫?
- 静かに過ごせる?
- テイクアウトできる?
- 日曜日も営業している?
植物ショップなら
- 多肉植物は多い?
- 珍しい植物はある?
- 初心者でも相談できる?
- 鉢も一緒に買える?
- 駐車場はある?
- 植え替えの相談もできる?
工務店なら
- 新築だけでなくリフォームも相談できる?
- 土地探しから相談できる?
- 大工さんと直接話せる?
- 自然素材の家が得意?
- 対応エリアはどこ?
- 建てたあとも相談できる?
ここまで考えたら、次に確認します。その質問の答え、ネットのどこかに書いてありますか?
お店側では当たり前すぎて、わざわざ書いていないことも多いです。
でも、初めて知る人には伝わりません。
「その情報、Googleはどこを見ればわかる?」と考える
たとえば、「駐車場があります」という情報。
Googleビジネスプロフィールに書いてありますか?
写真を見ればわかりますか?
Webサイトのアクセスページにありますか?
「初心者でも相談しやすい植物店」なら、
Webサイトに相談について書いてある?
店主のプロフィールはある?
初心者向けの記事はある?
口コミに「丁寧に教えてもらった」と書かれている?
こうやって、お店の特徴と、その根拠になる情報がどこにあるかを見ていきます。
Googleビジネスプロフィールの営業時間やカテゴリ、写真、口コミ返信など、基本的な見直し方については別の記事でまとめています。
「登録したきり、ほとんど触っていない」という方は、先にそちらを確認してみてください。
Googleマップだけでは伝えきれないこともある
「マップに相談」がGoogleマップの機能だからといって、Googleビジネスプロフィールだけ整えればいい、という話でもありません。
営業時間や住所、写真、口コミ、サービスなどはGoogleマップでもかなり伝えられます。
一方で、
- なぜこの仕事をしているのか
- 何が得意なのか
- 誰に向いているのか
- 実際の事例
- 料金の考え方
- 相談から利用までの流れ
- スタッフや店主の人柄
こうした情報は、Webサイトの方が伝えやすいものです。
たとえば工務店なら、「工務店です」だけでは選びにくいですよね。
- どんな家を建てているのか。
- 誰が建てるのか。
- どんな考えで家づくりをしているのか。
- 新築だけなのか、リフォームも相談できるのか。
比較するときに知りたいことは、意外と多いものです。
実際に「マップに相談」で自分のお店を探してみる
「マップに相談」が使えるようになったら、一度、自分のお店について質問してみるのもおすすめです。
ただし、
「店名を入力して出るか」
だけを見るのではありません。
お客さんが実際にしそうな相談を考えます。
たとえば、
○○市で、駐車場があって初心者でも相談しやすい植物店は?
○○市で、土地探しから相談できる小さな工務店は?
○○駅周辺で、ひとりで静かに過ごせるカフェは?
など。
そのときに見るのは、
- 自分のお店が候補に出るか
- どんな説明をされているか
- 他のお店はどう紹介されているか
- 自分のお店について間違った説明がないか
- 足りなさそうな情報は何か
といったところ。
1回出たから成功、出なかったから失敗という話ではありません。
ランキングチェックというより、「Googleから自分のお店がどう見えているか」を考える材料のひとつという視点でみてみるとよいかと思います。
「Ask Maps対策」として断定できないこともある
ここは注意しておきたいところです。
現時点では、
- 何をすれば必ず候補になるのか
- 口コミが何件必要なのか
- WebサイトとGoogleビジネスプロフィールをどの割合で参照するのか
- 特定のキーワードを書けば有利になるのか
といった攻略法が公開されているわけではありません。
なので、「これを5つやればAIに選ばれる」といった断定はできません。
新しい機能だからこそ、様子を見ながら検証していく必要があります。
新しい対策を全部やり直す必要はない
「また新しいことをしないといけないの?」
と思った方もいるかもしれません。
でも、やることが全部変わるわけではありません。
結局見直したいのは、
- 今の事業内容とネット上の情報が合っているか
- サービス内容が具体的に伝わるか
- お客さんが知りたい情報に答えられているか
- WebサイトとGoogleマップの内容がつながっているか
- 自分たちの強みを言葉にできているか
という部分です。
新しい裏技を覚えるより、すでに持っている情報を整理して、もう少し具体的にする。
まずはそこからで十分だと思います。
いい仕事をしているのに、Webでは伝わっていないことがある

WebサイトやGoogleビジネスプロフィールを整える仕事をしていると、よく感じることがあります。
- 実際にはすごく丁寧に仕事をしている。
- お客さんからも評価されている。
- 独自の強みもある。
なのに、Webで見るとそれが伝わっていない。
必要な情報があちこちに散らばっていたり、GoogleマップとWebサイトで書いてある内容が違っていたり。
お店側では当たり前になりすぎて、強みとして言葉にしていないこともあります。
だから私は、「AIに選ばれるための対策」よりも、そのお店のよさを、初めて見る人にもわかる形に整理することを先に考えたいと思っています。
結果として、その情報がGoogleやAIの判断材料にもなる。その順番の方が自然です。
Photokoto Studio
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少し整えてみませんか。
Googleビジネスプロフィールの整備や、WordPressサイトの管理・更新をお手伝いしています。
大きく作り直す前に、まずは今あるものから。

自分のお店が「どう見えているか」わからないときは
ここまで読んで、「うちはどう見えているんだろう?」と思った方もいるかもしれません。
自分のお店のことは、意外と自分ではわかりにくいものです。
毎日見ているから、
「駐車場があるのは当たり前」
「このサービスは当然やっている」
「みんな知っているはず」
と思ってしまいます。
でも、初めて見る人には伝わっていないことがあります。
Photokoto Studioでは、WebサイトやGoogleビジネスプロフィールを単に設定するのではなく、
そのお店や事業のよさが、必要な人にきちんと伝わる状態になっているか
という視点で見ています。
たとえば、
- Googleマップでは何が伝わっているか
- Webサイトと情報が食い違っていないか
- サービスの特徴が具体的に書かれているか
- 初めて見る人が知りたい情報が抜けていないか
- お店の強みが「なんとなく」で終わっていないか
など。
「いきなりサイトを作り直したいわけではない」
という場合は、まず今の状態を整理するところからでも大丈夫です。
まとめ|「AIに選ばれる」より、まず自分のお店を説明できるように
Googleマップの「マップに相談」によって、「地域名+業種で検索する」だけではなく、「自分の条件を伝えて、お店を提案してもらう」という探し方が広がっていきそうです。
そうなると、
- 何のお店なのか。
- 誰に向いているのか。
- 何が得意なのか。
- どんなときに利用してほしいのか。
こうしたことを、ネット上できちんと伝えておく意味は、これまで以上に大きくなります。
ただ、Ask Maps向けの特別な文章を書こうとする必要はありません。
まず確認したいのは、初めて自分のお店を見つけた人が、知りたいことに答えられる情報になっているか。
ここです。
新しいAI機能が出るたびに対策を増やすより、「うちのよさは、ちゃんとネット上に出ているかな?」と見直してみる。
その方が、長く使える情報になると思います。
私自身も、これから「マップに相談」を実際に使いながら、お店の探され方がどう変わっていくのか追っていくつもりです。
