さあ!皆さん、食虫植物の季節がやってまいりました!ホームセンターで買える、お手頃価格の食虫植物もあれば、園芸ショップや専門店でないと手に入らない食虫植物まで、その不思議な生態やビジュアルは、ハマると沼です。
私はまだ、沼まではいってないですが、この季節になるとやはり食虫植物がほしくなるので、インターネットや店舗を巡回チェックしています。
勘違いしている人もいるかもしれないけど、食虫植物は虫を食べなくても日光とお水があれば、生きていけます。子どものころは、虫だけを食べて生きていると思ってたから、必要ないって知ったときはちょっとガッカリでした(笑)ただ、虫を捕食したほうが健康的に、元気に育つ品種もあるみたい。
なので、食虫植物を育てるにあたって、餌の心配をしていた人は、どうぞ安心してね!
ということで、今回は、うちにある食虫植物を紹介しつつ、その魅力を写真とともにお伝えしていこうと思います!
ネペンテス(ウツボカヅラ)
落とし穴タイプの食虫植物。袋の中には酸性の消化液が溜め込んであり、落ちた虫をジワジワと消化しながら栄養分として吸収するという、なんとも恐るべき袋を持っています。捕虫袋のフチは滑りやすくなっていて、落ちた虫が、這い上がれないようになっているんですって。
おもしろいのは、この捕虫袋、葉の先が進化したものだということ。高温多湿が好きで、寒いのが苦手。冬は温室か室内で10以下にならないように管理する必要があるので、ある程度、準備が必要。
フーケリアナ
捕虫袋がぽてっとしてて、かわいらしいフーケリアナ。平田ナーセリーさんで3000円くらいだったかな。
うちのフーケリアナは、原因が特定できていないけど、なかなか葉の先が膨らんでくれず、そのまま枯れてしまっています。肥料はあげていないので、寒すぎたか、直射日光に長時間あててしまったりが原因かなあと。
葉焼けすると、こんな感じに葉が赤くなってしまいます。冬になる頃には、元に戻るけど、人間でいうところの火傷みたいなものなので、結構ダメージだったのではないかと……。
枯れちゃってるし、新しい捕虫袋が葉先についているんだけど、大きくなりきれない……。挿し木で増やしてみようかなと思っているところです。
実は、先日、久留米のGoodayへ行ったらフーケリアナが入荷していて、我慢できずに買ってしまいました。袋もたくさんついていて、葉も瑞々しい!今度こそ、葉焼けさせずに、元気に育てるぞー!
アンプラリア
こちらも平田ナーセリーさんで購入。2500円くらいでした。
フーケリアナと同じそばかすちゃんで、捕虫袋がぽてっとしてるけどフォルムが少し違う。
ぎゅうぎゅうになってて、窮屈そう……。なんですが!低地性で、グランドピッチャーができるタイプなので、これはこれでありなのです。耐暑性はあるほうなので、夏の栽培は比較的ラクかも。
レッドアラタ
南の島さんで見つけて、即買い。650円くらいでした。レアではないんだけど、1鉢しかなかったし、この値段のシリーズではあまり見かけないかもしれない。袋と葉が、赤というより、赤紫っぽい、かっこいいタイプのネペンテス。交配種なので、結構丈夫みたいですね。
というわけで、海外サイトで「Red Alata」を調べてみましたが情報が出ててこない……。どうやら、「Nepenthes Rebecca(レベッカ)」なのではないかと。そうなると、NepenthesGracillimaとNepenthesVentricosaの交配種ってことになります。
捕虫袋のかたちが、アラタに似ていて、赤いので、レッドアラタって名前になったのかなあ。
グラシリス スポート(Nepenthes gracilis Squat)
こちらはホームセンターで購入。グラシリスの変異種で、袋がずんぐりむっくりな感じに育っていく、私が好きな下膨れタイプ!株が小さすぎて、よくわからないと思いますが(苦笑)
札には「スポート」と記載があったけど、海外サイトで調べたら、「Squat」とありました。スクアット?スクワト?まあ、スポートになるのも頷ける(笑)
茎がのびたら剪定して、成長点から新芽が出て~の繰り返しで増やしやすいみたいですね。こちらも、アンプラリアと同じく、グランドピッチャータイプなので、株が生長してくると、表面(表土)袋たちが密集して育ってくるらしい。
言葉での説明が難しいので、画像をお借りしてきました。
めちゃくちゃかわいい!!
ダークレッド(Dark red)
久留米市にある、ホームセンター「サカモト」で購入。税込みで1580円!!私が知っている限りにはなるけど、食虫植物を扱っているホームセンターや園芸ショップのどこよりも安かった。穴場かもしれない……!
葉はきれいなグリーン、捕虫袋は真っ赤という、なんとも魅力的なネペンテス。本当に、赤いです。めちゃくちゃ赤いです。海外サイトで調べてみたけど、あまり詳細はわからず。もしかしたら、正式名称は「ampullaria Dark red」かも。
なるほど!アンプラリアが交配されているから、ずんぐりむっくりのフォルムなのかなあ。
ドロセラ(モウセンゴケ)
葉の表面に生えている腺毛(せんもう)から粘液を分泌し、虫を絡め取る粘着タイプの食虫植物。日当たりが良くて、酸性の土壌が好み。湿地帯に生えている品種が多いので、腰水管理がおすすめ。
トウカイコモウセンゴケ(Drosera tokaiensis)
花伝さんで購入した、トウカイコモウセンゴケ。食虫植物栽培で有名な「ヒーローズピッチャープランツ」さんの株です。本州の北陸、東海、および中国地方と四国に自生しているらしいです。ドロセラは世界中に自生しているので、品種によって生態もいろいろ。
葉のかたちが、スプーンみたいになっているのがかわいすぎる!!そう!こういう葉のドロセラを育ててみたかったんです!
アリキアエ(Drosera aliciae)
ホームセンターでも買えるドロセラのアリキアエ。600円くらいでした。お手頃価格シリーズは、いくつかあるんだけど、ドロセラは入荷数が少ないのか、人気があるのか、よくラスト1鉢だったりします。
アリキアエの葉は、ヘラタイプ。
写真ではわからないんですが、コバエのような虫が何匹が捕獲されています。購入したとき、うち一匹はまだ息があり、もがいていましたが、そのうち力尽きたのか、消化液にやられたのか動かなくなりました……。
腺毛の先に、小さく丸い水滴みたいなのがあるの、見えますか?そう、これが粘着液です。ちょっとさわってみたら、ベタっとしました。(お店でやっちゃダメだよ!)
生育環境や健康状態で、この粘着液の大きさが変わるので、元気かどうかわかりやすい。虫を食べなくても、生きていけるけど、虫を食べているほうが元気になるらしい。
撮影角度が若干違うんだけど、左が買ってきたばかりのアリキアエ、右が腰水で日光にガンガンあてたアリキアエ。粘着液のつきかたが、ちょと違う!
サラセニア(Sarracenia)
筒状の葉が特徴的なサラセニア。筒の入り口から、甘い蜜を分泌して虫を捕まえるタイプ。ちなみに、入り口部分をくんくんしてみたけど、無臭でした(笑)背の高い品種や低い品種があって、観賞用としても人気があるんじゃないかな。水やりは腰水で、とにかく乾燥させないことが大事。
プルプレア(Purpurea)SSP
夫さまが育てているのを、借りてきました。SSPなので、プルプレアの亜種になりますね。葉の内側には、無数の毛が下に向かって生えているらしく、落ちた虫が這い上がれない仕組みになっているんだとか。
外で冬越しさせるという情報を信じて、屋外で冬越し。葉がすべて枯れてしまい、「ああ、もうダメかね」って話してたんだけど、暖かくなるにつれて、なんと新芽が出てきたじゃないですか!今では、完全復活!これにはちょっと感動しました。
寒いから、冬になって枯れてきたから、といって室内に取り込んで、そのまま再生不能にしてしまう人も多いみたいです。ちなみに、冬の間も、ちょろちょろとお水をあげていたそうです。
よーく見ると、うぶ毛みたいなのがあります。私はこれを見た瞬間、萌ました(笑)今まで、サラセニアには、あまり興味がなかったんですが、恐るべき生命力とうぶ毛に、ハートをぶち抜かれましたね。
ヘリアンフォラ(Heliamphora)
ネクタースプーンといわれる丸い、小さな突起が特徴的で、どこかエレガントなヘリアンフォラ。数年前?までは、結構高額で、なかなか手に入らなかったみたいです。写真ではわからないんだけど、ヘリアンフォラにも、葉全体にうぶ毛が生えています。ネクタースプーンがさきると、元気な証拠らしいです。
調べてみたところ、雨量が多く、湿度が高いところに自生しているので、多湿が好きらしく、栽培にはなにかと気を使う品種みたい……。うつくしく育てるには、強い日差しを避け、でも、太陽が好きなので日光にはあててあげて、加湿すること。でしょうか。
特に、若い株、小さな株のときは、乾燥に注意。
食虫植物初心者におすすめの本
たまたま、本屋でみつけた「食虫植物」の本。食虫植物の基礎知識から、寄植え、育て方(植え替えや増やし方など)までを網羅。これは、一家に一冊です。
こういうふうに、かわいらしくやってみたいんですけどね。実際やってみると、なかなかうまいこといかないんですよ(苦笑)
近いうち、この本を参考にしながら植え替えと挿し木に挑戦したいと思います。フーケリアナの植え替えは一度やっているんだけど、今度は鹿沼土とピートモスを使ってみようかなーと。
写真むかって左の「セファロタス」、うちにいたんですけどね。あれよあれよと言う間に、枯らしてしまいました……。今年も花伝さんに入荷しないかな。今度こそ、ちゃんと育てたい。