【食虫植物まとめ】冬越し・育て方・植え替え方法

食虫植物を育ててみたいけど難しそう……なんて思っている方も多いのではないでしょうか?

はい!お察しのとおり、食虫植物を一年中健康的に育てるのは結構難しいと感じています。

でも、それでも……

食虫植物の魅力と言えば!

  • インパクト大の見た目
  • 虫を捕まえる瞬間が観察できる(ことがある)
  • 意外とコンパクトに育てられる
  • 他の植物にはない個性的な生態

ネペンテスやサラセニア、ヘリアンフォラなど、食虫植物にはいろんな種類があります。それぞれ育て方のポイントがちょっとずつ違うので、はじめて購入する場合は自分の環境に合わせて育てやすい種類から検討するのがおすすめ!

私もまだまだ未熟ではありますが、(人気の)食虫植物の種類や育て方、冬越しや植え替えの方法も含め紹介していきます~!

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食虫植物の種類別特徴と選び方

「虫を捕食する植物」として知られる食虫植物ですが、ここ数年、ホームセンターでも売られるようになり、私的には人気急上昇中なのでは!?と思っています。

こんな大きな虫もネバネバには勝てず。ちょっと揺らして逃げるのを手助けしたんですが、びくともせず。

初めて育てる方は、「どの種類から始めればいいの?」「環境は合ってる?」など、気になることがたくさんあると思います。そこでこの記事では、私がこれまで育ててきた食虫植物を種類別に紹介!

あなたに合った食虫植物が必ず見つかるはずです。

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ネペンテス

別名「ウツボカズラ」としても知られ、袋状の捕虫袋を持つのが特徴。高湿度を好み、温かい環境でよく育ちます。

フーケリアナ(Nepenthes × hookeriana)

ネペンテス・ラフレシアナとネペンテス・アンプラリアの自然交雑種。マレー半島やシンガポールの低地に生息。

フーケリアナ(Nepenthes × hookeriana)

アンプラリア(Nepenthes ampullaria)

丸みを帯びた小型の捕虫袋が特徴。湿潤な低地の森林に生息します。このピッチャー、意外と硬めで、フーケリアナや他のネペンテスと比べるとその硬さは一目瞭然です。ピッチャーが地面を覆うように低い位置にまとまって育っていくタイプ。

アンプラリア(Nepenthes ampullaria)

レッドアラタ(Nepenthes alata 'Red')

赤みがかった捕虫袋を持ち、フィリピン原産で、比較的栽培が比較的簡単な種です。

グラシリス スポート(Nepenthes gracilis 'Sport')

細長い捕虫袋と独特の模様が特徴で、湿潤な低地から高地まで幅広く適応します。

グラシリス スポート(Nepenthes gracilis 'Sport')

ネペンテス・ダークレッド(Nepenthes 'Dark Red')

深紅色の捕虫袋を持つ園芸品種。視覚的に魅力的で人気があります。ホームセンターでも植物専門店でもほとんど見かけないですね。

ネペンテス・ダークレッド(Nepenthes 'Dark Red')

ドロセラ(モウセンゴケ)

ドロセラ・カペンシス・アルバ(Drosera capensis 'Alba')

南アフリカ原産の種で、細長い葉に粘液を分泌して虫を捕らえます。

腺毛が赤くならず、花も白い品種です。涼しげな雰囲気ですよね!このときは、ちょっと調子が悪そうだけど(苦笑)

ドロセラ・カペンシス・アルバ(Drosera capensis 'Alba')
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トウカイコモウセンゴケ(Drosera tokaiensis)

日本固有の種で、ドロセラ・ロトゥンディフォリアとドロセラ・スパツラータの自然交雑種とされています。

トウカイコモウセンゴケ(Drosera tokaiensis)

アリキアエ(Drosera aliciae)

南アフリカ原産で、ロゼット状の葉とピンク色の花が特徴の小型種です。ホームセンターでも手に入ります。

アリキアエ(Drosera aliciae)

サラセニア(Sarracenia)

北米を中心に自生する品種で、立ち上がる筒状の葉が虫を誘引します。日当たりが必要で、湿度にも注意が必要です。→「サラセニア「プルプレア」と「ヘリアンフォラ」を植え替えました!」で植え替えの実例を紹介しています。

プルプレア|SSP(Sarracenia purpurea)

北アメリカの湿地帯に広く分布する比較的小型の食虫植物。湿った酸性の土を好みます。ssp. purpureaは、なんと寒さに適応しているので、外気温が低い地域でも越冬が可能です。

越冬に成功したプルプレア|SSP(Sarracenia purpurea)

詳しくは「【食虫植物】シーズン到来!ちょっと不気味で不思議でかわいい食虫植物を育ててみよう!」の記事で書いているので、興味があれば読んでみてください。

ヘリアンフォラ(Heliamphora)

南米ギアナ高地原産の食虫植物で、筒状の捕虫葉と独特の形状が目を引く種。

ヘリアンフォラ(Heliamphora)

ネクタースプーンといわれる丸い、小さな突起が特徴的。桃のような肌(微毛)、グリーンと薄い赤のグラデーションがとってもすてき!

個人的に、食虫植物を初めて育てる場合には、サラセニアがおすすめ。まずはこれらの種類ごとの育成ポイントを押さえてから、食虫植物の魅力を楽しんでみましょう。

【種類別】食虫植物の夏越し・冬越しのポイント

食虫植物を育てるうえで、一番ネックになりそうな「夏」と「冬」について解説していきます。参考になればうれしいです。

夏(6月~8月)

ネペンテス

  • 日照: 直射日光を避け、明るい日陰で管理
  • 温度: 昼間は25~30℃、夜間は20~25℃が適温
  • 水やり: 頻繁に行い、用土が乾燥しないように注意
  • 湿度: 高湿度を維持するため、葉水や加湿器の使用を継続

サラセニア

  • 日照: 直射日光を避け、明るい日陰で管理
  • 温度: 昼間は25~30℃、夜間は15~20℃が適温
  • 水やり: 腰水栽培を続け、用土の湿度を保つ
  • 湿度: 特別な管理は不要ですが、極端な乾燥は避る

ドロセラ

  • 日照: 直射日光を避け、明るい日陰で管理
  • 温度: 昼間は25~30℃、夜間は15~20℃が適温
  • 水やり: 用土の乾燥を防ぐため、腰水がおすすめ
  • 湿度: 50~70%の湿度を維持する。

冬(12月~2月)

食虫植物は寒さに弱い種類が多く、冬の季節に元気を保つためには「冬越し」の準備が重要です。冬越し対策をしっかりと行うことで、春になったときに元気な食虫植物を楽しむことができますよ!

ネペンテス

  • 日照: 明るい間接光を確保し、できるだけ日が当たる室内で育る
  • 温度: 15℃以上を保つようにし、特に夜間の冷え込みには注意
  • 水やり: 冬は成長が緩やかになるため、水やりの頻度を少めにする(用土が乾かない程度)
  • 湿度: 乾燥しすぎないように加湿器や葉水を使って、高湿度を維持する

夜間に冷え込みやすい場合は、保温シートや植物用のパネルヒーターを使用すると安心です。

サラセニア

  • 日照: 日当たりの良い場所を維持し、直射日光が少ない場合は補光ライトを使用するのもおすす
  • 温度: サラセニアは耐寒性があるため、0℃前後でも耐えらるが、凍結を避ける
  • 水やり: 土が完全に乾かないようにごく少量の水やりを続ける

サラセニアの場合、冬の間に葉が枯れてびっくりするんですが、春には新しい葉を出すのでご安心を。

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【食虫植物】サラセニア「プルプレア」と「ヘリアンフォラ」を植え替えました! ネペンテスの植え替え、株分けに引き続き、今回はサラセニアの植え替えと株わけをやっていきます!前回同様、こちらの本を参考にしました。といっても、かなり適当になので、あまり参考にはならないかも(苦笑)

ドロセラ

  • 日照: 冬も明るい場所で管理し、日当たりが不足する場合は補光する
  • 温度: 耐寒性があり0℃前後まで耐えられるが、できれば5℃以上で育てると安心
  • 水やり: 用土が乾かない程度に控えめに水やりをする

食虫植物は寒さに弱い種類が多く、冬の季節に元気を保つためには「冬越し」の準備が重要です。寒冷地や冬場の冷え込みが厳しい場所では、以下のような対策を取りましょう。

参考サイト

Carnivorous Plant Resource: https://www.carnivorousplantresource.com

International Carnivorous Plant Society: https://www.carnivorousplants.org

Sarracenia Northwest: https://www.cobraplant.com

植え替えのタイミングと用土の選び方

ヘリアンフォラ(Heliamphora)を植え替えているところ

食虫植物は、成長に伴って定期的な植え替えが必要です。適切なタイミングで植え替えを行うことで、植物が元気に成長し続けられます。

ネペンテスの植え替えの様子は「【食虫植物】ネペンテスを鹿沼土に植え替えました!」の記事で書いています。

興味がある方はぜひ読んでみてくださいね。

植え替えのタイミング

多くの食虫植物は、休眠期が明ける春先(1月から3月頃)に植え替えを行うのが適しています。この時期は成長が活発になる前なので、植え替えによるストレスを最小限に抑えることができます。

用土の選び方

鹿沼土をスコップですくって見せているところ

食虫植物は、栄養分が少なく、酸性で、水はけと保水性のバランスが良い用土が最適。以下に一般的な用土の種類と特徴をまとめてみました。

  • 水苔(ミズゴケ): 保水性と通気性に優れ、酸性度も適しているため、多くの食虫植物に使用されます。ただし、劣化しやすいため、定期的な植え替えが必要です。
  • 鹿沼土: 通気性と保水性が良く、酸性度も適しています。水苔よりも劣化しにくく、価格も比較的安価で、植え替えも容易です。ネペンテス(ウツボカズラ)などの栽培に適しています。 虫を食べる草
  • ピートモス: 保水性が高く、酸性度も適していますが、水はけが悪く、劣化しやすい(苔がカビ)傾向があります。他の用土と混合して使用することで、これらの欠点を補うことができますよ。

土の選び方

鹿沼土や水苔が食虫植物に適しています。たとえば、ネペンテスには排水性が良く保湿性のある鹿沼土がおすすめです。また、サラセニアは酸性を好むので、水苔や鹿沼土を使った混合土が最適です。

ピートモスと鹿沼土を使ったサラセニアの植え替えの様子は「【食虫植物】サラセニア「プルプレア」と「ヘリアンフォラ」を植え替えました!」の記事で書いています。

具体例としての植え替え手順

①古い土を軽く落とす

②新しい土に植え替え

③たっぷりと水をあげて完了です。

ネペンテスのピッチャー(袋)が茶色になる原因と対処法

食虫植物を育てていると、袋が茶色くなってしまうなどのトラブルが発生することがあります。例えば、ネペンテス・フーケリアナのように日光が強すぎると、袋が茶色く変色してしまうことがあります。

エケベリアやサボテンと同じように太陽にガンガンあてて!みたいにやっているとピッチャーが焼けてしまうこともあるので、以下に気をつけてください。

  • 日光管理:強い直射日光に当てると葉が焼けてしまうため、明るい日陰に置く
  • 水分管理:湿度不足が原因で袋が乾燥することもあるので、適度に水を与え、乾燥を避ける

袋が茶色になってきたネペンテスフーケリアナを復活させたい」の記事でも症状や対処法を紹介しています。

まとめ

食虫植物は独特の魅力があり、育て方にコツがあるものの、ポイントを押さえることで長く楽しむことができます。この記事では、食虫植物の代表的な種類や育成の注意点、冬越しの方法や植え替えのタイミングを紹介しました。

以下の記事も参考に、食虫植物の魅力を存分に楽しんでくださいね!

皆さんの食虫植物との生活が楽しいものになりますように!

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