11月ももう半ばですが、まだまだ日中は暖かい日があり、これならまだセンペルビウムの子株を外してちょっと仕立て直しできるなーってことで、ダラリとかわいそうになった子株たちを外して整えることにしました。
11月半ばのセンペルビウムたち
まずは、センペルビウムの様子をみてみましょう。
広島へ引っ越しする際に、ジモティーで売ったり、去年の夏にダメにしてしまったのでかなり減ってしまいました。
ここには写っていない、地植えにしているセンペルビウムもいるんですが、少数精鋭って感じです。このトレーのセンペルビウムたちは、雨ざらしこそしていないものの、ほぼほったらかしで育てています。
なので、枯れ葉もすごいし、あまり大きくなっていないです。なんだかでも、センペルビウムって鉢にぎゅうぎゅうのほうが調子がいいような気がしていて(苦笑)
だけど、子株がだらんとしていたり、気根がめちゃくちゃ出ていたりすると、さすがにかわいそうなので、植え替えや子株外しをやっていきます。虫や病気のチェックもしたいですしね。
ちょんと色づいた葉先のボルドーがかっこよくもかわいい「カフェ」
ボルドーとグリーンのコントラストが見事なラウンド・ミッドナイト。
これでもバニラシフォンなんです(苦笑)来年の春にはばらして、きちんと育てたい。
他にも「クールでうつくしいセンペルビウムの魅力を紹介します!」の記事でいろんなセンペルビウムを紹介しています。
気根が出まくっていてかわいそうなことしたなって思うと同時に、生きようとする生命力に驚かされます。
植物が空気中に伸ばす特殊な根のこと。地中ではなく空中に発達し、湿気を吸収して水分や栄養を補給する役割や、植物を支える役割を果たします。なんらかの理由で根から水を取り込めない場合に出てくる。
この子株もカットしていきます。
逆さにしても落ちません。鉢とがっちり一体化しています。
子株(ランナー)をカット
気根(ランナーから出ているほそーい根)や根っこがあるようなら、それを残してカットします。植え替えのときに、バランスをみて結局カットしてしまうかもですが、一旦残してカット。
使っているはさみが汚いのは気にしないでください(苦笑)※消毒済み
ラウンド・ミッドナイトは気根がないので、あまり気にせず植えやすい長さでランナーをカットします。
このセンペルビウムの子株は若すぎるので、このまま親と一緒に来年の春まで。親株と一緒のほうが断然生長が早いです。人間の子どもと同じですね。
カットし終わった子株たち。
裏の枯れ葉を取り除いてきれいにします。カリカリカリカリ……楽しい。
「【2021年】5月のセンペルビウムたちの様子と子株はずし」の記事でもセンペルビウムの子株外しについて書いています。いろんな品種も紹介しているのでぜひ!
自作リメ缶に寄せ植え
自作のリメ缶に土は賢者の土をいれました。オルトランとくん炭をまぜてあります。これから休眠期にはいるので肥料はいれていません。
賢者の土ってなに??って方は「エリオクエスト賢者の土を5年以上愛用!もう他の土に戻れない。その理由を解説」の記事で紹介しているので興味のある方は読んでみてくださいね!
カットした子株をどんどん置いていきます。
完成です~!超カンタン。軽く霧吹きでお水をあげておきました。
センペルビウム(Sempervivum)とジョビバルバ(Jovibarba)
外見が似ているため混同されがちなセンペルビウムとジョビバルバ。区別する方法としては、花の形状と色に違いです。ジョビバルバの花は淡い黄色で、6~12枚の花弁があり、鐘状の形をしています。
The Succulent Eclectic「Jovibarba vs. Sempervivum」より引用
一方、センペルビウムの花は12~18枚の花弁を持ち、黄色から鮮やかなピンク色まで幅広く、星形に開きます。また、子株の形成方法にも違いがあり、ジョビバルバは親株の近くに子株を形成し、ランナーを伸ばさずに増殖します。センペルビウムはランナーを伸ばして子株を形成し、群生します。
それでいくと「【2021年】5月のセンペルビウムたちの様子と子株はずし」の記事で紹介しているサーウィリアムローレンスはセンペルビウムではなく、ジョビバルバですね。
【センペルビウム】育て方のポイント
春(3月~5月) 成長期の始まりであり、植え替えや株分けに最適な時期です。日当たりの良い場所に置き、土が完全に乾いたら適度に水やりを行います。古い下葉や枯れた部分を取り除き、通気性を確保しましょう。
夏(6月~8月) 高温期には、直射日光を避け、半日陰の場所に移動させると良いでしょう。水やりは控えめにし、土が完全に乾いてから行います。過湿を避けるため、排水性の良い土壌を維持することが重要です。
秋(9月~11月) 気温が下がり始めるこの時期は、徐々に水やりの頻度を減らし、冬の休眠期に備えます。また、落ち葉や枯れた部分を取り除き、病害虫の発生を防ぎましょう。必要に応じて、株分けや植え替えをします。
冬(12月~2月) 寒さに強いので屋外での越冬が可能ですが、さすがに長期間野ざらしだと弱ることもあります。水やりはほとんど必要なく、土が完全に乾いた場合のみ少量あげましょう。
一般的に休眠にはいるといわれている「夏」は、お水を切り気味にして、直射日光に長時間あてないようにしていました。
枯れ葉を取り除いて風通しをよくしておいてあげないと、水やりをしたときに乾ききらず、そこからカビが生えて腐って弱っていくことがあります。
枯れ葉を取ってスッキリしました。念のため、カイガラムシに効果のあるお薬を散布しておきます。
センペルビウムはとにかく、カイガラムシにやられやすいです。夏の時期にじゃぶじゃぶお水をあげられればいいんですが、活動がゆるやか(もしくは休眠)になる時期は水やりを控えますよね。
そうなると、暖かい気候もあってカイガラムシが発生しやすくなる環境が整うってわけです。
カイガラムシは、高温多湿な環境で発生しやすい害虫です。風通しが悪く、植物が密集している場所や、乾燥しすぎた環境も好条件となります。
また、栄養不足やストレスを受けた植物は発生しやすい傾向があります。特に室内で育てている観葉植物や、多肉植物の葉の裏や茎に付きやすいため、定期的なチェックと適切な管理が大切です。
おわりに
センペルビウムは、多肉植物の中でも耐寒性のある品種で、雪の下でも越冬できる力強さが魅力です。雪が積もっても、丸くきゅっと縮こまって耐えてくれます。
特徴的なロゼット型の葉は、季節や環境によって色や形を変え、特に冬には赤黒く妖艶な美しさを見せます。
また、親株からランナーで子株を増やし群生する姿は生命力に溢れ、寄植え「センペルビウム丼」として人気です。さらに、初心者でも育てやすく、日当たりの良い場所に置き、少ない水やりで元気に育つ点も魅力。
皆さんもカイガラムシに気をつけて、ちょっと大人なな雰囲気のシックですてきなセンペルビウムを楽しんでみてくださいね!