見た目は盆栽。トリコディアデマブルボサムの育て方ガイド

トリコディアデマブルボサム

皆さん、トリコディアデマ・ブルボサムって聞いたことありますか?

「姫紅小松(ひめべにこまつ)」なんてかわいい和名もあるんですが、これがちょっと面白い植物なんです。

見た目はまるでミニ盆栽。

育ててみると、どんどん味が出てくる感じで、植物好きにはたまらない存在なんです。

今回は以前にもまして、ホームセンターや園芸ショップなどで見かけるようになってきた、ブルボサムの基本情報や特徴をわかりやすく紹介していきます!

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トリコディアデマ・ブルボサムの正式名称と分類

トリコディアデマ・ブルボサム

ブルボサムの正式名称は「Trichodiadema bulbosum」。ちょっと長くて舌を噛みそうですが、植物界では割とポピュラーなラテン語名です。

属名の“トリコディアデマ”は、ギリシャ語の「毛(trichos)」と「冠(diadema)」が語源で、葉の先にフサフサした毛が王冠みたいに生えてるからだそうです。これがまたかわいいのよ。

ブルボサムは南アフリカの乾燥したエリアがふるさとで、強い日差しと少ない雨に耐えるために“塊根”と呼ばれる根っこを太らせて、水分をしっかり蓄えるようになっています。

ブルボサムの価格帯

ホームセンターでは、写真の大きさ(高さ10センチ程度)くらいのブルボサムが1,000円くらいで売られています。また、植物関連のイベントでは2,000円くらいすることもあります。

見た目の特徴と盆栽らしさ

ブルボサムの見た目は、まさに“ちっちゃい盆栽”って感じ。ぷっくりした根っこ(塊根)が地表に出ていて、まるで幹みたいに見えるんですよ。しかも、時間がたつと枝ぶりが変わって、自然とカッコいい形になっていくんです。

トリコディアデマ・ブルボサムの葉のアップ

葉っぱは肉厚で小さめ。よーく見ると先っぽに細い白い毛が生えていて、これがちょっと王冠っぽい感じ。かわいい!!

さらに、春や秋になると紫色の花がポンっと咲いてくれて、これまたかわいらしい。多肉と盆栽、両方の楽しみが一つで味わえるって最高じゃないですか?

人気の理由と魅力とは

人気かどうかはわかりませんが、最近、イベントやホームセンターなどでもちょいちょい見かけるようになったので、私としては、ジワジワとブームがきているのでは??と思っています。

トリコディアデマの良さは、やっぱり“育てやすさ”と“見た目の面白さ”のバランスが抜群なんですよね。植物の中でも手がかからない方で、水やりをちょっと忘れても全然元気だし、寒さ、暑さにも比較的強いです。

そんなに高価じゃないし、園芸店やネット通販で手に入りやすいのもうれしいポイント。

「盆栽は気になるけど、手入れが難しそう……」って人には、まさにブルボサムがぴったり。置くだけでそれっぽくなるので、インテリアとしてもすごく映えます!

ブルボサム以外のメセン(ハマミズナ科)の植物が気になった人は、こちらの記事もどうぞ~

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ブルボサムの育て方 基本ガイド

トリコディアデマ・ブルボサムの塊根部分

ブルボサム(姫紅小松)は、そのユニークな見た目だけでなく、本当に育てやすいので手間をかけずに楽しめる点が魅力です。​

ここでは、ブルボサムを元気に育てるための基本的なポイントを紹介します~!

置き場所と日当たりのポイント

ブルボサムは日光を好む植物ですが、直射日光が強すぎると葉焼けを起こすことがあります。​春と秋の成長期は、日当たりの良い場所で管理しましょう。​

夏の高温期には、直射日光を避け、風通しの良い半日陰で育てるのがおすすめです。​また、冬の寒さには比較的強いですが、氷点下になる地域では室内に取り込むか、不織布とプチプチをかけて屋根のある場所で管理することをおすすめします。

水やりの頻度と注意点

水やりは、季節や気温に応じて調整が必要です。​春と秋の成長期には、土が乾いたら鉢底から水が出るまでたっぷりと与えましょう。

​夏の高温期や冬の寒冷期には成長が鈍ってくるので、水やりの頻度を減らし、土が完全に乾いてから数日後に控えめに与える程度で十分です。

私の経験だと、デンサムは多少お水を忘れても平気だけど、ブルボサムは忘れると枯れやすいので、気をつけてください。

特に夏場は、涼しい時間帯(早朝や夕方)に水やりを行い、根腐れを防ぎましょう。

土の選び方と鉢の工夫

ブルボサムの栽培には、水はけが良く、適度な保水性を持つ土が適しています。​市販の多肉植物用培養土を使用するか、赤玉土や鹿沼土、軽石などを混ぜた自作の土を使うと良いでしょう。​

塊根部分を露出させることで、盆栽のような風情を楽しむことができますよ!

私が使っている土はこちら

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育成でよくあるトラブルと対処法

ブルボサム(姫紅小松)は育てやすいと思いますが、トラブルがゼロではありません。​ここでは、よくある問題とその対処法を紹介します。​

葉がしおれる・落ちる原因

葉がしおれたり落ちたりする主な原因は、水やりの過不足や日照不足です。​特に夏場の高温期には、過湿による根腐れや葉焼けが起こりやすくなります。​また、冬場の低温期には寒さによるダメージで葉が落ちることもあります。​

対処法

  • 水やりは土が完全に乾いてから行い、過湿を避けましょう。
  • 直射日光を避け、明るい日陰で管理することで葉焼けを防ぎます。
  • 冬場は室内の明るい場所で管理し、寒さから守りましょう。​

根腐れ・過湿への対応策

根腐れは、過湿や通気性の悪い土壌が原因で起こります。​根が腐ると水分や養分の吸収ができなくなり、植物全体が弱ってしまいます。​

対処法

  • 水はけの良い土を使用し、通気性を確保する。
  • 鉢底に軽石を敷くなどして排水性を高める。
  • 根腐れが疑われる場合は、植え替えを行い、腐った根を取り除いてから新しい土に植え替えよう。​

開花しない場合の対策

ブルボサムは春から秋にかけて開花しますが、環境や管理方法によっては花が咲かないこともあります。​主な原因は、日照不足や栄養不足、剪定のタイミングなどです。​

トリコディアデマ・ブルボサムの花

写真は数年前に咲いたブルボサムの花です。デンサムの花とほぼ同じですね。デンサムについては、以下の記事でも書いています。

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対処法

  • 十分な日光を確保し、日当たりの良い場所で育てる。
  • 成長期には適切な肥料を与え、栄養を補給する。
  • 剪定は花芽が形成される前に行い、適切なタイミングを見極める。​

とはいえ、生き物なので咲かないときは咲かないし、咲くときは咲く(苦笑)

ブルボサムをもっと楽しむ育て方のコツ

トリコディアデマ・ブルボサム

剪定で形を整える方法

デンサムは剪定しなくても、こんもりとかわいく育っていくんですが、ブルボサムは剪定をしないと、結構かっこ悪くなります(苦笑)

逆にいえば、剪定を行うことでより美しい樹形を作るということ。春や秋の成長期に​剪定をして、伸びすぎた枝や混み合った部分をカットしましょう。私はやったことがありませんが、​切った枝は挿し木にして増やすことも可能です。​

剪定のポイント

  • 清潔なハサミを使用し、切り口を清潔に保つ。
  • 剪定後は風通しの良い場所で管理し、切り口が乾燥するまで水やりを控える。
  • 剪定した枝は、湿らせた土に挿して発根させることができる。

ブルボサムを剪定したときの記事は↓こちら。多分、参考にならない(苦笑)

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見せ方の工夫でインテリアに映える

トリコディアデマ・ブルボサムの全体

ブルボサムの独特なフォルムは、インテリアとしても魅力的です。​鉢選びや配置を工夫することで、より一層愛着が湧きますよ。

見せ方のアイデア:

  • 和風の陶器鉢や盆栽鉢を使用すると、ブルボサムの盆栽らしさが際立つ。
  • 塊根部分を少し露出させることで、独特のフォルムを強調できる。
  • 他の多肉植物と組み合わせて寄せ植えにすると、バリエーション豊かなディスプレイが楽しめる。​

まとめ

トリコディアデマ・ブルボサム(姫紅小松)は、まるでミニチュアの盆栽のような風貌が魅力の塊根植物です。塊根部のぷっくりとした形と、王冠のような白い毛をまとった肉厚な葉、そして鮮やかな濃いピンクの花。どこを取ってもユニークで、見る人の心をくすぐります。

それでいて、育て方は意外とシンプル。日当たり・水やり・土の基本ポイントさえ押さえれば、植物初心者でも安心してチャレンジできます。

特に「塊根植物に興味はあるけど、手間がかかりそう……」と思っていた方にとっては、ブルボサムは理想的な入門植物です。

さらに、剪定や鉢選び、成長記録を通して、自分だけの“育てる楽しみ”を深めていけるのもブルボサムの大きな魅力です。形が自然に変化していく過程や、たまに咲く花の美しさに、きっと愛着が湧いてくるはず。

これからブルボサムを育て始める方は、ぜひ今回紹介したポイントを参考に、自分だけの“アフリカン盆栽ライフ”を楽しんでみてくださいね。

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