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先日、娘ちゃんの入学式で中学校へ行ったんですが、そこでとんでもない建物を発見してしまいました。入学式と同じくらいワクワクしたので、その建築物を写真とともにお届けします。
母校にリファイニング建築の提唱者、青木茂さんの建築物があったよ!
リファイニング建築って?
リファイニング建築(商標登録第4981412号)とは、弊社代表の青木茂が1999年に提唱した再生建築手法です。
https://aokou.jp/concept/
リフォームやリノベーションとは異なり、既存建物の耐震性能を建物の軽量化や耐震補強によって現行法レベルまで向上させるとともに、
既存構造躯体の約80%を再利用しながら、建て替えの約60~70%のコストで、大胆なデザインの転換や用途変更、設備一新を行う手法です。
建物の再生・長寿命化を図ることで、持続可能な建築・都市の構築を目指しています。
外から見たときに「変わってるね~」「なんだろうね、これ」なんて言いながら、入学式の会場となる体育館へ。
途中の渡り廊下に、屋内運動場の説明パネルがありました。「青木茂」というお名前に、どこかで聞いたような……と夫さま。(夫さまは設計士です)
いざ、なかに入ってみて、そのうつくしさに圧倒されました。只者の仕業ではないことは一目瞭然。
耐震性の関係だと思われる鉄骨部分を、うねりのある木製ルーバーで覆ってあります。これによって、無機質さをやわらげ、やさしい光が差し込む、なんとも心地よい空間になっている。すごい。
写真では眩しく写っているけど、決してそんなことはなくて。シックな黒の幕にシルバーの校章がより引き立っていて、かっこいい。
よくある、えんじ色より、黒のほうが断然いい!!
渡り廊下のパネルにあった「建て替えの約60~70%のコストで、大胆なデザインの転換!」。私のなかでは、ここが一番響いた。こんな体育館ある??
かまぼこ型は健在。二階にも木製ルーバーが使われています。目隠しにもなるし、採光もできる。閉塞感がまったくないの。
この曲線が面白くて、きれいで、何度も何度も見上げては見ていました。よく見ると、バドミントンの羽が2つ、引っかかっています(笑)こういう副産物も、これが学校の体育館であり、子どもたちが、この場所で運動したり、友だちや先生たちと過ごしていることが伝わってきて、温かな気持ちになります。
バスケットゴールも、うまい具合に設置してあります。違和感ないです。
増築された「武道場」。高い位置に取り付けたハイサイドがすてき。中の写真を撮影できなかったので、こちらも青木茂建築工房さまから写真をお借りしました。
吹き抜けの開放感がたまらない。光はやわらかく拡散されて、天気のよい日にここでお昼寝でもしたい気分になる。
外壁はガルバリウム鋼板を使っているそうです。耐用年数が長いうえに、低コストなので、建築家の方も好んで使っているのだとか。重厚感あるし、おしゃれ。
屋根がひさしみたいになっていて、おもしろい。夫さまいわく、こうすることで、雨除けにもなるし、壁が雨だれで汚れるのを防いでいるのではないかな、とのこと。(想像です)なるほど。たしかにそうかもしれない。実際、壁はとてもきれいでした。
リファイニング前の体育館はこちら(写真は青木建築工房さまからお借りしました)
そうそう。これが私の知っている体育館よ。なんだか、お化けでも出てきそうな雰囲気(苦笑)この画像をみると、あらためてリファイニング建築のすごさを感じる。だって、面影はしっかりと残っているんだもの。
なんて贅沢なミニマリズムデザイン。ミニマリズム、とまではいかなくても、最小限の色彩と機能に絞って建築された、とてもうつくしい屋内運動場だと思う。これは、自慢していい。うん。卒業生としても、おおいに自慢したい。
経年劣化で、色が褪せて、錆びついてはいるけど、それでも、このデザインとデザインに込められた想いは、ずっとずっと受け継がれていくんだなあ。
私の記憶のなかにある、かまぼこ型の体育館を残しつつ、八女の歴史と町並みを表現したこのすばらしい建築物は、田舎暮らしが嫌だ嫌だと言っていた私の心に、心地よい優越とノスタルジアをもたらしてくれました。
ありがとう!青木茂さん。
おまけ
総工費に刮目せよ!