スナップ写真の撮影は内向型の人に向いている

私はスナップ写真を撮るのが好きです。

スナップ写真とは、すごく乱暴に説明すると、カメラを手に、街なかや路上でとにかく自由にシャッターを切って撮影した写真のことをいいます。写真スタジオでの撮影や記念写真とは違い、日常の瞬間を撮影します。

知らない人にカメラを向けるなんて……と思っているアナタ。この記事を読めば大きな一歩を踏み出せますので、ぜひ最後までお付き合いください。

スナップ写真撮影に必要なことは2つ

街なかでも路上でも、とにかくドンドン写真を撮るんですが、実はこれ『その場の空気を瞬時に読む』ことが大事なのです。同時に、『危険察知能力』も重要になってきます。

建物や草花、近所の犬や猫を撮影するのはまあ、簡単なんですが、路上で特定の人物を撮影しようとすると、これが結構むずかしい。見えない領域に踏み込む必要があるんです。

知らない人にカメラを向けるというのは、できそうで、なかなかできないんです。私も写真を撮り始めた頃は「人物撮影なんてできっこない」と思っていました。せいぜい、家族くらい。あとは、ペットとか。

ご存知のように最近では肖像権がどうとかで、気軽に写真を撮るのが困難になっていますし、そうでなくても、やはり知らない人、通りすがりの人にカメラを向けてシャッターを切るという行為は、怪しい人と思われてしまう可能性も……。

海外だとカメラを持っているだけで、逆に相手から「撮ってくれ!」と言われることもありますけど(笑)

内向型の人にスナップ写真撮影をすすめる理由

撮りたい瞬間、魅力的な被写体が目の前に飛び込んできたときに、とっさにサッと撮影するか、その場の雰囲気や顔色を瞬時に判断し撮影をやめるか。「あ、これ以上近づいたらマズいな」とか。

こういう距離感とか危険察知みたいな部分って、リスクを取らない内向型の人のほうが優れているんじゃないかと思うんです。外向型の人がスナップ撮影に向いていないとか、下手だとか言っているわけじゃないですよ。

内向型の人は、慎重に行動し、ひとつのことに集中するのを好み、衝突を避ける傾向にあるということが研究でわかっています。引き際を自然に察知できるし、他人の領域にはむやみに踏み込んでいかないと思うんです。

スナップ写真というと、外向型の人が向いているようなイメージってないですか?というか、写真撮影そのものが、人とコミュニケーションを取りながら楽しむものだと思っている人もいるんじゃないでしょうか。

もちろん、時と場合によってはそういったコミュニケーションも必要なこともあるんですが、それでも素人の私たちはそんなに特別なことをしなくても大丈夫です。

さあ!スナップ写真を撮りに出かけよう!

上では心構え的な部分をお話ししました。ここからは、実践です!準備はいいですか?

おすすめはコンパクトカメラ

フィルムは最低でも5本。私はカラー3本、モノクロ2本を持って行くことが多いです。カメラはコンパクトカメラ1台。もしくは、一眼レフとコンパクトカメラの組み合わせ。コンデジでももちろんOK!

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少し遠出をするときや、海外へいくときは3~4台持っていきますが、近場でスナップ写真を撮影するときは、コンパクトカメラ1台のみです。できるだけ荷物は少なめに!臨機応変に動けるよう、身軽にしておきましょう。

あとは、どんどん撮影していくだけです。とはいえ、撮影する場所や人は、よく見極めましょう。思わぬトラブルになることもあるので、タイミングを間違えないなように。

スナップ写真を撮影するときのコツとマナー

最初は遠目から、少し様子をみつつ撮影します。気が付かれないのが一番です。

後ろ姿だと顔も写りませんし、撮影しやすいですね。

もし、カメラを向けて目が合ったら「いいですか?」と聞いてみましょう。「OK」ならそのまま撮影を続行します。ただ、この場合、自然体ではなくなりますので、思ったような写真が撮れる可能性は低いです。

嫌な顔をされたら、頭をさげてすみやかに立ち去りましょう。これだけです。

まとめ

自分は内向型で、人見知りだし、知らない人にカメラを向けるなんて……と思っている人にも写真やカメラを通じてクリエイティブな発想や粘り強い忍耐力(時として写真撮影には必要です)、緻密さを存分に発揮してほしいと思うんです。

社交的で、行動力と瞬発力のある外向型の人と写真撮影に出かけるというのも、新たな視点を発見できるかもしれません。

スナップ写真は、スタジオ撮影などのように決まった型やお作法はありませんが、撮れば撮るほど『こなれて』きます。

高価なカメラや機材は必要ありません。撮影する国や場所も関係ありません。写真教室やカメラ講座などに通っても、素人臭さが抜けない人もいますし、応用が効かない人もいます。

写真家、森山大道さんの言葉「量のない質はない」。まさにこれだと思います。

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